初心表明

秩父巡礼をやるのは今回で3回目。特に仏教に対して厚い信仰心があるわけではない。僕は東京在住34年だが、秩父生まれだ。子供の頃は縁日や親類のお葬式なんかで結構お寺さんを身近に感じていたから一度はやりたいと思っていた。

1回目は2009年4月から2014年の5月まで。この時はほとんどバイクで巡礼をした。あっという間に終わるかと思ったら、5年もかかってしまった。自分の仕事の関係や東北の地震やらで、できない期間も多かった。それだけにお寺さんの写真を見ると「あーこの時はこーだった、あーだった」などと感慨にふけることができる。

結局のところ、僕の巡礼をやる理由はここにある。ちょっと前の自分を振り返って、今と比較する。成長したのか、何も変わっていないのかを見てみる。比較する対象があるということは、次の目標を見つけやすいということでもある。

2回目は、1回目の直後から始めた。2014年の7月から2016年1月まで。この時は、基本行程は歩きとバスにした。秩父市街はそこそこお店があるが、ちょっと山に行くと田舎の風景が広がる。歩いたほうが楽しいと思ったのと、1回目のバイクで巡礼は結構、簡単にお寺さんにたどり着くので、巡礼というよりスタンプラリーの雰囲気が強かった。もう少しまじめにやろうと思ったのだ。後半に行くにつれ、歩く距離も長く、プランも立てにくい。1日に1か所ということもあった。2時間歩きとおしだと、頭も働かずひたすら歩くだけ。歩く座禅みたいなものだと思った。(座禅は初心者向けの20分コースの体験があるだけだが、)

実際のところ、東京から行って1日に5、6カ所巡るためには、きちんとしたプランを立てなければ難しい。バスは1時間に一本あるかどうかだし、バス停からだって結構距離があったりする。乗り換えて別のバスを使う場合もある。秩父に行く2、3日前はインターネットで情報集めとなるが、先達の方々が詳しい情報を公開しているので、基本的な行程はそれほど難しくない。それでも実際に歩いてみると、方向が分からなかったり、目印となる建物が変わっていたりするけど、ウォーキングと考えれば結構楽しめる。

今回は3回目だが、2回目と同じように1番から順に巡っていこうと思う。基本的に歩きとバスだ。前回よりもう少しまじめに、それぞれのお寺さんでお参りの際、般若心経を唱えるつもりだ。今までは、普通にお賽銭を入れた後に、「健康で…」などとお祈りしていただけなので、なんかこれでいいのだろうかみたいな雰囲気があった。ひとりでやるのは少々照れがあるが、小さい声でやってみよう。それとこんな感じで記録を残しておきたいと思った。

巡礼はお昼ご飯も楽しみだし、地元に人に「ご苦労様です」と声をかけてもらうのもうれしい。スタートは6月7日。3ヶ月くらいで結願したいが、前回もそう思っていいたので、2年くらいかかるかもしれない。ゆっくり行こう。

秩父巡礼MAP