札所34番・水潜寺(すいせんじ)
33番を終えて、来た道を戻って泉田のバス停までゆっくり歩こうと思ったが、歩き出すとやはりリズミカルに歩いたほうが楽かもしれない。12時15分くらいにバス停到着。バスは12時40分。ここから秩父駅まで戻って秩父鉄道で皆野駅まで行き、さらに町営バスで34番というルートだ。
泉田のバス停は国道沿いにあるため、けっこう大型トラックが多く砂ぼこりもひどい。ただこの辺りはバス停にはベンチがあってとても有難い。他にひとりバスを待つ人。なんとなくドラマチックな出会いだと勝手に思う。しかし映画とは違うので何もおこらない。
秩父駅に向かうバスは5分遅れできて、秩父駅に1時を少し過ぎたところで到着。駅にあるカウンターだけの食堂で秩父名物というわらじかつ丼を食べる。量が思いのほか多く50代半ばの胃袋にはちょっときつすぎた。皆野方面への電車は1時33分なので、食べたらすぐ電車だった。とは言えあらかじめ時刻表を見て行動しているので、体に負担はない。秩父駅のとなりは大野原駅で、秩父市街地の巡礼とき20番まで行って戻ってきた駅だ。大野原→和銅黒谷→皆野とわずか3駅で1時44分に到着。
皆野駅から歩いて50m~60mほどのところにある皆野町営バスだ。時刻表は1時50分とあるが、5分すぎても誰もいない。ドライバーさんらしき人の声は事務所のほうから聞こえてくるが、バスが出発する気配がない。さすが田舎のバスだな~と感心していると、ドライバーさんがすごい勢いで出てきて周囲に目もくれず、バスにのるやいなやあっという間に出発してしまった。あれれと思っているとそのあともう一人ドライバーさんがでてきて、こちらはなんかのんびりした雰囲気。逆にバスに乗って良いのかわからない、「乗ってもいいですか?」ときいたら「どうぞ」の返事。たぶんバス停でまっているだけだと乗客とは理解されないので、どんどんバスに乗り込んでよいのだろう。10分遅れの2時に出発。
5分ほど荒川を渡ると街の雰囲気は消え、山と川の田舎の景色になる。歩いても良かったなと思う。駅からはおそらく1時間くらいなので、気持ちよい歩きが楽しめる。実際歩いている人も多く、特に関東ふれあいの道もあるため、トレッキングを楽しむ人も多いようだ。
33番から歩いてくれば、この関東ふれあいの道を通って、山を超えたところに34番はある。電車・バスはこの山を迂回しているのでアップダウンも少なく、いずれにしても快適に34番までたどり着ける。巡礼イコール歩くというコンセプトからは外れてしまうが、この後また駅まで戻り、さらには東京まで戻ることを考えると正しい選択と思う以外ない。
15分ほどでバスは札所前に到着。目の前には34番の水潜寺だ。ここは秩父巡礼以外にも西国33ヶ所、坂東33ヶ所を合わせた100ヶ所の結願寺となっている。山を越えてここに来れたら幸せだなと思いつつ、参道にある六地蔵の説明を読み、本堂で最後の般若心経。しっかり声を出してあらゆる人とものに感謝をしつつご朱印をいただく。
ご住職は若く、はつらつとした感じの方。このあとバスで駅に戻ることを話すと時刻表を見てバスの時間を教えてくれた。巡礼を始めたころはそれぞれのお寺さんの庭や仏像など細かく見ていたが、何回もやっているととにかく先に本堂でお参りを済ませたくなる。すこし休憩してバス停に戻る。近くにあるお風呂屋さん「満願の湯」は一度行ってみたいところだ。次回はトレッキングで来たいと思う。バスの時間が2時49分で、3時15分くらいに皆野駅に戻れた。3時54分の電車で寄居駅まで行き、東武東上線に乗り換えて池袋まで帰り着く。6時ころだった。
これでめだたく3回目の巡礼も終了。やっぱり2年近くかかってしまった。歩くのは快適だったが、やっぱりもう少し落ち着いて歩いてみたい。東京に帰ることを考えると、お寺さんであまりゆっくりできないので、次回はもっと時間に余裕のある頃に再度秩父巡礼をやりたい。
今度は坂東に挑戦してみようかとも。
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