札所26番・円融寺(えんゆうじ)

25番から26番は3.8 km。後半になるにつれてお寺間の距離は増えていく。アップダウンがあるので1時間弱を予定。長尾根みちと違って一般道を通るので幾分案内板など探しにくくなる。25番を出発したのが11時20分なので、途中でお昼を食べていければ12時半くらいに到着できるだろうと予想。各お寺さんには「12時から12時半は休憩時間!」との案内があるので、この時間は避けたいほうがよい。いつ来るかわからないお遍路さんを待っているのは大変な仕事だと思う。

石の案内を経て、とにかく武甲山方面に進む。石の文字は判読が難しい。

気持ちの良い歩きでステップもリズミカルになる。あわせて呼吸も良くなり、新鮮な空気で体が満たされていく感じがたまらない。ちょっと前に仕事の失敗があったりしたので、こうした形で歩くことだけに集中して進んでいくと、あまり余計なことを考えないですむ。この「ざっ、ざっ、ざっ」という足音だけを聴いていると心が空の状態になる。またもや勝手ながら歩く座禅みたいな感覚になる。とはいえ座禅自体にはあまり親しみはないので、これはとても個人的な感覚にすぎない。しかしこの日は後になって、けっこうすっきりした感覚があったので、座禅やマインドフルネスに似た効用が自分にあったのだろうと信じている。いまだにあの足音を思い出すと特に、夜すんなりと眠りに入れる。いつまで効果があるだろう。

橋を渡ると国道140号線があり、中華レストランなども近辺にある。「天山」が国道沿いにあってお勧め。でもこの日はおにぎり持参なので26番付近で食べようと考えている。国道を渡ると、実は26番はすごく近い。



このお寺さんは奥の院があって、ほぼ30分くらい山登りするとたどり着ける。ここは琴平トレッキングコースというきちんと準備が必要なうっそうとした山道だ。僕はショートパンツとポロシャツ&スニーカーなので奥の院はパス。35度くらいあって、飲む水と出る汗の時間差があまりない感じだったのもある。

市街地の道をいっても行けるが、わざわざ山すその道をいく。

しかし、上のような道は約100メートルほどしかない。あまり巡礼の風情を感じないが、とにかくセミが強烈に唄っていた。そしてすぐ26番の未了の庭がある。完成していないから日々精進が必要ということなのでしょうか。説明が書いてあるにも関わらず、きちんと読まず勝手な解釈をしてしまっています。

考えてみれば、25番を出発してから、ほとんど人がいなかった。ここで納経所で若いご住職を見たのが久しぶりの人だった。お参りにしてご朱印をいただく。はたと気づくが、この時12時15分、休憩中に申し訳ないと思ったが、ご住職もずっと窓口にいたので先に巡礼者の用事をすませてから休憩と思ってくれたのだろう。感謝。


秩父札所巡り記

秩父の札所巡りをしています。季節によって変わる景色の中にあるお寺さん。 変わる自然と、変わらない歴史。 34のお寺をお参りすると、自分の中にいろんな想い出を作ることができるようです。

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