札所28番・橋立堂(はしだてどう)

11月29日(水)、西武池袋8時27分発の急行に乗り、途中飯能で乗り換え10時25分に西武秩父に到着。今回は28番からなので徒歩10分弱で秩父鉄道・御花畑駅に行き、10時46分発で浦山口駅を目指す。秩父鉄道は今や本数がかなり少なく隣の影森駅までは1時間に2,3本あるものの、そこからさらに奥に行くとなると1時間に1本の電車となる。

御花畑駅の建物は文化財となっているため中々風情があるのだが、地域の人にとっては日常の景色の一つなので、珍しそうに写真を撮る人など皆無である。

今回は4か月ぶりの巡礼だ。緑のきれいな時期に歩きたいと思って今年の初めはあまり秩父に来なかった。ところが7月にいちど歩いただけで中々機会が得られなかった。そうなると気持ちも積極的になれず、結局11月まで伸びてしまった。実はこの日の巡礼は失敗だった。巡礼の日は巡礼の目的だけで新鮮、神聖な気持ちで歩くべきだった。

この日は28番から30番までのたった3か所を予定。前回も3か所だったが、今回から徐々に歩く距離が長くなる。またこの日は夕方6時以降に荷物が届く予定なのでそれまでに家に帰りたいと思っていた。逆算すると3時くらいの電車で東京に戻りたいと考えていた。つまり結構早歩きで行かなければならない。道に迷うのもだめだ。というつまらないプレッシャーとともに歩いたわけで、景色を楽しむ余裕はあまりなかった。

御花畑→影森→浦山口と進むにつれ、景色は市街地から田舎のものへと美しく変わっていく。ちょうど紅葉のシーズンなので遠くに見える長尾根が見事な色合いを見せていた。

10時53分に到着。平日なので浦山口で降りる人はみんなハイキングのようだ。


御花畑駅の時刻表こちら

駅をでて案内に従って歩き始めると、すぐ湧き水がパイプで流れている。ミネラル豊富な山の湧き水なのでペットボトルに保存。ただこの日はけっこう寒くそれほど汗をかかない。きっと夏場だったらおいしいだろう。


28番まではけっこう上りが続く道になる。途中から墓地があらわれ、いきなり山道となる。と思ったら結構短くすぐに28番の入り口案内があった。ここを歩くのは2回目なのだが、自然の美しさに新鮮な感動が体を包む。東京がいかに殺伐とした風景ばかりなのかと思う。秩父の冬の最低気温は東京より2~3度くらい低いので、紅葉は東京より1週間程度早いかもしれない。もちろん場所にもよるが、ちょうどこの時は萌える紅葉が目立った。

駅から20分程度で到着。本堂の裏手は、ブラタモリで放映された場所で石灰岩と砂岩だったかチャートだったか、地層の分かれ目がある場所だ。武甲山へも登れるルートだ。ここは鍾乳洞でも有名なところで、若いカップルはもれなくここでデートする。せまいルートなので密着するには便利なのだろう。

急で古い石段を登って誰もいない本堂で般若心経を唱える。本堂の付近にはお土産やさんやコーヒーが楽しめる場所もあるが今回はパス。急いで29番を目指す。


秩父札所巡り記

秩父の札所巡りをしています。季節によって変わる景色の中にあるお寺さん。 変わる自然と、変わらない歴史。 34のお寺をお参りすると、自分の中にいろんな想い出を作ることができるようです。

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